2019年6月26日水曜日

詩制作パフォーマンス「おと/ずれる言語」に行って来ました

永方佑樹さん主宰に永方佑樹さん主宰による詩制作パフォーマンス「おと/ずれる言語」に行って来ました。5人の「発話者」が円形に、床に直に座って瞑想する闇の中から始まって、さまざまな言語での、歴史上最も古い詩の朗読を経て、観客が選んだ語を使用して作られた詩がツイッター上に流れるまで、刺激に富んだ時間でした。5人の「発話者」が円形に、床に直に座って瞑想する闇の中から始まって、さまざまな言語での、歴史上最も古い詩の朗読を経て、観客が選んだ語を使用して作られた詩がツイッター上に流れるまで、刺激に富んだ時間でした。


2019年6月25日火曜日

和歌山県串本の橋杭岩で撮った岩の写真の続き

またまた、昨年の11月、和歌山県串本の橋杭岩で撮った岩の写真の続きです。
黄土色の岩は、橋杭岩の側面を望遠で撮っているので、元の岩の写真も載せてみました。





 

2019年6月20日木曜日

和歌山県串本の橋杭岩で撮った岩の写真の続きです

昨年の11月、和歌山県串本の橋杭岩で撮った岩の写真の続きです。
足下を撮っていて、海の水が入ってきています。

 



 

2019年6月18日火曜日

【初夏の東海道線の中で】(久しぶりの「大磯だより」です)

【初夏の東海道線の中で】(久しぶりの「大磯だより」です)

     できればボックス席の、進行方向を向いた側に並んで座りたいと、扉が開くなり二人で急いで車内に入った。
 横浜からは四十分はたっぷり乗る、座れて良かった、とほっと一息つくと、向かい側にも親子連れが乗って来て座った。
 窓際に座った女の子は、三十歳くらいのようだけれど、髪を顔の両側で二つに結び、笑顔を浮かべたまま、窓の外の景色を見ている。お母さんらしき女性は六〇歳くらいだろうか、端正な顔立ちで、薄いモーヴ色の、肌の色とあまり変わらない控えめな口紅が上品で瀟洒な印象だ。成人した娘と二人連れらしき女性によくあるはしゃいだ感じはなく、女の子の方を、見守るようにじっと見ている。
 大船を過ぎると、東海道線の線路はぐっと西にカーブして、電車は相模湾沿いに、東から西へ、真っ直ぐ走る。初夏の、正午を過ぎた日差しが窓から入ってきて、窓際に座っていたTが、読んでいた本から顔を上げて、
「まぶしいな」
 目をしばたたかせて言った。
 顔を上げると、前の車両の中程、私たちが座っているのとは通路を挟んで反対側に、空席がある。「移る?」と私が言うと、「いいや、ここで。」と、Tはまた本を読み始めようとした。すると私の前に座っていた女性が、
「日よけ、下げましょうか」
 と言って立ち上がり、窓枠の上の縁にあるつまみに手を伸ばした。
「あ、有り難うございます。でもそれ、動かないんですよ」
「それ、日よけじゃないみたいなんですよ、私も今まで何度も下げようとしたことあるんですけど」
「あら、本当だ下がらない」
 女性はつまみを持って下げようとしてくれたけれど、やはり動かない。
 昔の東海道線は、こういうつまみを下げると、グレーの日よけが降りた。日よけについているフックを差し入れる穴が窓枠にいくつも開いていて、降ろし具合を何段階かで調節できるようになっていた。でも最近の車両には、日よけは付いていない。つまみはただのデザインであるらしかった。
 女性はまた席に座った。アフタヌーンティーのエコバッグを持っていて、それを膝の上に抱えるようにして、しばらくの間、女の子と一緒に窓の外を眺めていたけれどやがて目を閉じて、眠ってしまったようだった。Tは変わらず本を読み続けていて、女の子は窓の外を眺め続けている。Tよりもさらに日差しが真っ直ぐ顔に当たる角度になっていて、顔一杯に日を浴びてまぶしそうに目を細めながらも、ずっと笑顔でいる。
お母さんらしい女性は目を閉じて眠っている様子だったが、途中で電車が揺れて、膝の上のエコバッグも揺れ、滑らかな素材なので滑って、膝から落ちそうになった。すると横に座っていた女の子は窓から視線を逸らし、母親の膝をふっと見た。そして手を伸ばして、落ちないように手を添えた。
     窓の外を見ている間ずっと続いていた微笑はそこにはなく、少し伏せた眼差しに、風の止まった森を思わせるような静けさがあった。千年の時を経た仏像のような、厳かな美しさだった。
     手提げ袋が膝の少し上、ずれ落ちる心配がない位置まで上がると、女の子はまた窓の方に向き直った。再び笑顔を浮かべて、外の景色を見ている。まぶしそうに目を細めながら、ずっと、笑顔を浮かべている。窓の外ではまだ新しい緑が、家並みの間で光を返している。
     そのまましばらく走るとやがて、家々の屋根の向こうに、青い海が見えた。

2019年6月15日土曜日

『詩客』自由詩時評に、橋場仁奈さん『半球形』(荊冠社)と岸辺ゆきさん『ある老女へ』(私家版)の評を書きました

『詩客』自由詩時評に、橋場仁奈さん『半球形』(荊冠社)と岸辺ゆきさん『ある老女へ』(私家版)の評を書きました。言葉を壊すことから詩が生まれている二冊です。なるべく私が初めて出会う詩人の詩集を取り上げたいと夢見ていたところ、素晴らしい詩集と出会えて幸せでした。
自由詩時評、あと三回担当します。 

2019年6月11日火曜日

中原中也『サーカス』における語り手の視点について」を書きました

『四季派学会会報』2019年夏号に、「中原中也『サーカス』における語り手の視点について」を書きました。杉中昌樹さんと陶原葵さんの詩のペーパー『papier collé 中原中也』vol.2 に書いた論考の続きです。「サーカス」は、中学生の時、詩への恋に落ちるきっかけになった、私にとって特別大事な詩です。語り手の視点の転換を綿密に辿りながら、「觀客様はみな鰯」、「咽喉が鳴ります牡蠣殻と」といった謎めいた表現を読み解き、鮮明なイメージを引き出す試みです。機会があれば、書き継いでいきたいと思

2019年6月8日土曜日

オレンジの花のサツキが咲きました

昨年、自分で植えたサツキ、白い花の咲く株に続き、もう一株が満開になりました。秋に害虫の被害に遭い、葉っぱがほとんどなくなって、生きていけるのか心配していたのでしたが、無事咲いてくれました。嬉しい! 今年は害虫対策に万全を尽くします。

2019年6月2日日曜日

現代詩人会の詩祭に参加してきました

現代詩人会の詩祭に参加してきました! H氏賞(水下暢也さんご受賞)、現代詩人賞(齋藤貢さんご受賞)の贈呈式、先達詩人(清水茂さん)の表彰式の後、安藤元雄さんのご講演、最後はミニコンサートもあり、盛りだくさんの充実した一日でした。私は現代詩人賞ご受賞の齋藤貢さんに花束贈呈の係で、光栄でした!