2018年12月31日月曜日

手作り?年越し蕎麦!

「ヌードルメーカー」なるものを3年前に買ったのだけど、作るのも後始末も結構大変で、一度使ったきり押し入れに入っていたのを引っ張り出し、再度挑戦。「製麺機能」(小さな穴が沢山開いているところから麺がにゅるにゅる出てくる)を使うと却って面倒だと学んだので、今回はこねるのが終わったところで取り出して、自分で伸ばして包丁で切ってみました。伸ばしたのを二つ折りにして切ったところ、折り返した生地同士でくっついてしまい、蕎麦とは呼べないような見た目になりました(苦笑)が、歯ごたえ、味わい、香りともに秀逸なお蕎麦(と呼べるかどうか微妙)になりました。連れ合いの職場の方から頂いた美味しいお酒と一緒に年越し。
皆様、今年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。皆様にとって、来る年が、素晴らしい年になりますように。



2018年12月20日木曜日

『新潮』1月号、山下澄人さんの「FICTION 01」に感動しました

『新潮』一月号、山下澄人さんの『FICTION 01』に深い感動を覚え、また非常に刺激も受けました。

夢と現実、夢と夢、地の文の語りと登場人物の語りとの境界がさながら、絵の具が乾ききる前に重ね塗りした水彩絵の具のように曖昧になり、溶け合い、渾然とする独自のエクリチュールの中から、
生の侘しさが切々と胸に迫ってきます。

最後の、「オギタ」の長いモノローグからは、この文体でやがて
長編作品が産み出されようとしている胎動も感じられて刺激的です。『新潮』一月号、現在販売中なのでご一読をお勧めします!


2018年12月13日木曜日

詩誌Down Beatのイベント「Down Beat フォーラム9」に参加してきました

ばたばたしていてアップが遅くなってしまいましたが、12月8日(土曜日)は、詩誌Down Beatのイベント「Down Beat フォーラム9」、引き続き同じ会場で平居謙さん主催の合評会、その後飲み会、と参加し、密度の濃い午後を過ごしてきました。

Down Beat のイベントは、同人の小川三郎さんと今鹿仙さんの新詩集刊行記念。お二人による朗読とトークのあと、平居謙さんを囲んでの座談会。他者との病理学的な関わりに深く迫る小川さんの『あかむらさき』、意味が生じる手前で逃走を続ける今鹿さんの『永遠にあかない缶詰として棚に並ぶ』についてとても刺激的で楽しいひととき。二人の詩集に触発されて書いたという平居謙さんの「カウンターポエム」詩編のパワーも凄かった。

 続く合評会は新しいメンバーも加わってこれも濃い時間、その後はDown Beatの皆さんと合流しての飲み会でした。とても楽しかった!


2018年12月3日月曜日

大木潤子第四詩集『私の知らない歌』(思潮社刊)トークと朗読



颯木あやこさんの朗読会「Pegasus! vol.4」にトークゲストとしてお招き頂き、後半で第四詩集『私の知らない歌』(思潮社)についてお話しし、朗読した時の動画をYouTubeにアップしました。
颯木さんが、第三詩集『石の花』(思潮社)での作風の激変についてご紹介して下さり、その後で『私の知らない歌』121ページを朗読(朗唱?)しました。朗読は動画の3分50秒~5分35秒です。

大木潤子トーク・詩人ポール・ヴェルレーヌの革新性について


颯木あやこさんの朗読会「Pegasus! vol.4」にトークゲストとしてお招き頂き、パリ第三大学で博士論文の対象とした19世紀フランスの詩人ポール・ヴェルレーヌについて話した時の動画をYouTubeにアップしました。原語のフランス語で読まないとわからない、詩法の革新者としてのヴェルレーヌ像をご紹介しています。
1)颯木あやこさんによる、上田敏訳「秋の歌」の朗読
2)フランスの伝統詩型アレクサンドラン(1行が6音綴+6音綴=12音綴)の紹介
3)9音綴で書かれたヴェルレーヌの「詩法」の紹介
4)ヴェルレーヌの奇数脚(一行あたりの音綴が奇数)作品の軽さ、空白について。煙、霧のイメージについて...
5)音楽性が追求されることで言葉の意味作用が侵食されることについて
6)「秋の歌」における音楽性、子音「l」の多様を会場のみなさんに耳で確認していただく体験
7)ヴェルレーヌの「秋の歌」を私が原語のフランス語で朗読

ポエトリー・イン・ダンジョンvol.1「直角はありません」に行ってきました!

一昨日(12月1日土曜日)、ポエトリー・イン・ダンジョンvol.1「直角はありません」(開催日12月1日~12月9日)に行ってきました! 非常にスリリングな時空で、猛烈に刺激されて帰ってきました。
田野倉康一さんの魅力的なバスのリーディングでオープン。沈黙の密度が濃い言水ヘリオさんの「リーディング」(言葉は一言も発せられないこの驚き!)の後、生野毅さんと秦真紀子さんのパフォーマンスに圧倒されました。詩と声と体の動きとで、時間と空間を自由自在に操る生野さんのパフォーマンスは必見です! 今回見逃した方は是非次の機会を逃さないで! 秦さんの、非常にゆっくりした動きのダンスも素晴らしくてその恍惚とした世界に呑み込まれてしまいました。
展示も素晴らしくて、川田夏子さんの、何もない空間に浮かぶ光を描いたような日本画作品には田野倉康一さんの漢詩が詩人自身の手によって薄墨で書かれ、その詩がそこに在ることによって、平面に描かれた絵画が立体的に立ち上がるかのよう。
広瀬大志さんの作品を織り込んだ、宇野和幸さんの作品も凄い迫力でした。地下室の壁一杯の大きさに、宇宙の音楽を感じさせるような作品。宇野さんがご自身で選んだという広瀬さんの詩句が絵の中で、絵と完全に一体化して息づいていました。
異ジャンル同士のコラボレーションが見事に開花した地下空間。実に、実に、刺激的!!